June 03, 2008
ホテルに付加価値
「これ、泊まってみたいなぁ」
素敵なホテルが好きです。
私にとって見逃せないホテルがニューヨークに出来ました。
あのハリウッドスター、ロバート・デ・ニーロ氏が共同経営する『ザ・グリニッジ・ホテル』です。マンハッタンのトライペッカという、今注目のエリアに誕生したそのホテルは、外壁を煉瓦でおおわれた重厚なたたずまい。
インテリアはウッドを基調にし、デ・ニーロ氏の亡父の絵画や家具などのアンティークが並べられ、落ち着いた雰囲気を醸し出しているとか。
88室という客室数は決して多くはありませんが、各部屋が異なるインテリアや調度品を置いているようで、何度も訪れる人にとってはそれも楽しみのひとつかも。
ハドソン川に面した窓から楽しめる真っ赤な夕焼けも、忘れられない思い出になることでしょう。
さらに、日本びいきのデ・ニーロ氏はやってくれました。
築250年の日本家屋を日本から運び込み、10人の職人まで日本から招いて再現。
そこをスパにしたのです。
日本の指圧までメニューにあるそのスパの名前が「シブイ(渋い)スパ」とは、やられた!という感じです。
話題のホテル。
日本にもありました。
かつて西洋人が避暑地として利用したのは日光金谷ホテル。
日光東照宮のほど近くにひっそりと佇むその姿は、長い時代を生き抜いてきた伝統を感じます。
ロビーには当時を偲ぶ写真が飾られ、そこに静かに座っているとタイムマシーンで昔に戻った気さえします。
そんな日光金谷ホテルの明治34年建築と伝えられる新館2階の一番奥に突如現れたのが、N35号室。放送作家の小山薫堂氏がアイデアを出し、大谷川沿いの庭園に面した角部屋を、とっておきの極上の空間に生まれ変わらせたのです。
伝統の空間の中に出現した上質な空間。
つまり、ホテル・イン・ホテルですね。
面白いのは、この部屋では新しいライフスタイル提案がさまざまな企業とのコラボレーションにより実現されているということ。
例えば、ベッド、シーツ、家具がイタリアの高級家具ブランドのアルフレックスだったり、バスジェルやボディローションがフェラガモだったり、テレビが日立Woooだったり。
さらに、日光駅まではレンジローバーで迎えに来てくれるのです。
N35ならではのサービスもいっぱい。
月光荘画材店のスケッチセットやMEADEの天体望遠鏡を無料で借りることが出来たり、N35号室限定のスペシャルメニューとして「フォアグラと日光湯波の豆乳スープ仕立て」( オプション)が楽しめたり。
そんな様々なサプライズは、多くのお客さんとメディアに支持され、日光のガイドブックには必ず紹介されています。
9月には、泊まるだけで元気になれるというコンセプトのもと、今度は「オレンジスイート」がオープンするとか。
先日、ハワイで泊まったザ・カハラというホテルは、おもてなしでサプライズを見せてくれました。
こちらから2回目の利用であることは全く伝えていなかったのですが、部屋に入ると「また、ご利用いただきましてありがとうございます」と書かれたカードが置かれているのを発見。
そして、日本人のコンシェルジェからも再訪問に対するお礼の電話があったのです。
2回目なんて、決して上顧客じゃありませんが、なんか特別な扱いを受けた気がして嬉しいじゃないですか。
ホテルは、機能的な部分ではなかなか差をつけ難い業種だと思います。
そこに、そのホテルならではのストーリーを付加し、そしてお客さんにいつもとは違った楽しみ、喜びの感情を呼び起こしてあげることが、大きな差別化となります。
お客さんはシャワーを浴びて、寝ることが出来る場所だけを求めているのではないんですね。
そこに泊まったお客さんにどんなストーリーを持って帰ってもらいたいか。
あなたは、どんなアイディアのあるホテルに泊まりたいですか?
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◆アイデアを生むヒント
競合となる商品、企業、人と同じ土俵で戦うのではなく、オリジナルの付加価値を付けよう。
手前勝手の付加価値ではなく、お客さんが見たい・知りたい・聞きたくなる付加価値を。
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◆編集後記
四川大地震への募金でテレビ朝日の「ドラえもん募金」に電話しました。
メッセージを聞くと100円が募金として課金されるという仕組み。
電話してたら息子に「なんで、ドラえもんなの?」と聞かれてちょっと戸惑ったのですが、私の中ではテレビ局の災害募金と言えば「ドラえもん募金」なんです。
カップラーメンといえば、日清カップヌードルみたいなもの。
集まる募金額も違うのかなぁ。

